退職代行で救われる人、死ぬ人
退職代行サービス
ネットニュースなどではよく目にするが、自分が使われる側になると、突然の事なので周りもバタバタする。
何を隠そう俺も昨年、知人を自分が勤める会社に部下として迎え入れた後、4ヶ月後に退職代行サービスを使われるというまさかの事態に遭遇した。
自分の管理能力の低さを相当恨んだし、最後に話もできてないので、今となっては何が原因で退職代行を使う事になったのかは分からない。
残された業務を、残された書類に基づいて紐解いていくと、キャパ以上の仕事を任せてしまった事、上司であるが、知人であるという微妙な関係が相談をし辛くさせてしまっていたことなどが原因なのかなとも思うが、想像の域は出ない。
いくら考えても答えは出ないし、時間の無駄なので、その知人は酒を飲む奴としてはいい奴だったが社会人としてはポンコツだったのだと結論付けることにした。
しかし、その退職がきっかけで俺自身の業務量は増えたが、自分の裁量で働ける割合の方が圧倒的に増えたし、トータルで見れば辞めてもらったほうが俺に取っては良かったとさえ今は思う。
退職代行サービスを使って救われる人は大前提として「仕事ができる人」だけである。
その上で職業選択をミスをしてしまい、自分の能力と会社や職場に求められる能力のミスマッチが起きてしまった場合、それを解消する手段としては大変優れたサービスであると思う。
労働者から退職の申し出があった場合、法律上会社はその申し出を断れない。
しかし社内で上司に直接申し出てしまうと、上司と部下のパワーバランスや、よく分からない社会経験に基づく謎の理論(今辞めてもどこにも行けない。うちで通用しないなら他所でも無理etc)などで有耶無耶や先延ばしにされてしまうケースが少なからずあるだろう。
退職代行サービスはそういった煩わしさをかなりの高確率で排除出来るのだ。
何せ本人に連絡ができない。
退職代行業者に従い穏便に辞めさせるか、争いを開始するかの二択しかない。
大体の会社に代行業者と争ってまで残って欲しい人はいないので、前者を選択する企業がほとんどだろう。
逆に死ぬ人
仕事上の時限爆弾をたくさん残し、それを処理せず退職代行を使い辞めていく人の「後処理をさせられる人」だ。
これは地獄。
客にとっても担当にとっても地獄。
この地獄に何を隠そう俺もはめられた。
マジでこいつ、何もしてない…
1件や2件じゃないのだ。
しょうもないミスを取り繕うための嘘。
それ自体悪いこととは言わないが、嘘つくならバレないように突き通せよと思う。
そうなってくると、残された資料全てが時限爆弾に見えてくる。
全ての仕事の進捗を網羅し、やがて自分のペースに落とし込むのだが、その作業を終えた後の俺は精神と時の部屋から出てきたようになってたと思う。
まあ人間どこかしらの職場に適性があるものなので、人が使える使えないってのは基本的には能力のミスマッチか本人の怠慢でしか起こり得ない。
大体の人にとって退職代行サービスは非常に有用なサービスであるという話でした。